ライブハウス本番でのドラムセッティングで意外と見落としがちなこと
今までも何回かセッティングについて書いてきましたが、今回はライブハウスに出演時、つまり本番でのセッティングの注意点を書いてみたいと思います。
それではいってみましょう。
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練習と本番では何が違うのか?
もちろん、お客さんが見に来ることですが……意外と見落としがちなのは「環境の違い」です。
つまりオカルトティックな話ではなく、リハーサルスタジオとライブハウスでは「空気感」そのものが違います(手前味噌ですが詳しくは私のブログに書いてあります)。
それなので自分が行っているすべての日常的な行動の勝手が違うといってもいいと思います。
これはセッティングもしかりで、普段何気なくできているセッティングが「何でうまくいかないの?」って程にうまくいかなかったことが今まで多々ありました。
まぁあまり悲観的なことばかり書いてもあれなのですが、最悪上手くセッティングできなかった時の「保険」をかけておくことも本番時には必要かもしれません。
セッティングについては以前の記事で「椅子の高さを最優先する」ことを書きましたが、それに次ぐポイントとしては演奏に最低限必要な、3点(バスドラム、スネア、ハイハット)と、ライドシンバルの位置に注意を払うことだと思います。
そしてこれこそが「保険」になり得るものだと思います。
セッティングを「練習」する
というわけで、上記の内容と少し重なりますが、セッティングを「練習」することは、本番直前の準備としてはとても大切だと思います。
つまり何が言いたいかというと、本番前に不安に駆られて過度に練習を増やすと本番の時に体に疲労がたまり思い通りのパフォーマンスができなく可能性があるのですが、頻繁に個人練習に入ることは私はむしろするべきだと思います。
それはなぜか?というと、セッティングやドラムを叩くという行為を、食事のような日常動作まで落とし込むためです。
それなので肝心の演奏の練習自体は適当にやって、セッティングを練習するには個人練習はもってこいなわけです。(セッティングでは肉体疲労はそんなに起きませんし……)
シンバルの厚み
そして万全の準備で本番の当日、いざサウンドチェック……というときにぶつかる意外な落とし穴。
それは「ハイハット&ライドシンバルが分厚い!」ということです。
最近のリハーサルスタジオは一昔前には考えられないほどに機材が充実しており、ハイハットやライドシンバルに関しても程よい薄さのものがそろっていて演奏しやすくなりました。
しかしライブハウスに関しては、おそらく本番ってアドレナリンが大量放出されるが故にシンバルを強打する方が多いのでしょうか(私もその一人かも)……会場によってはヒビが容易に入らないようにシンバル類を厚いものにしてあることが多いです。
それなので理想は機材車で自前のシンバルを持ち込むのがベストなのですが、私はもともと車嫌いでドラマーなのに機材車を所持することを避け続けてきた身なのでこの問題には常に悩まされてきました。
「別にシンバルが厚い位どうってことはないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、シンバルが厚くなると以下のような違いがあります。
- 音の長さが短くなる
- 音量が出にくくなる
- 音色が細くなる
- リバウンド(スティックの跳ね返り)が強くなる
という感じで、ただでさえ普段と違う環境でベストなパフォーマンスを出さないといけない中、この違いはなかなか大変です。
それなのでリハーサル時に「このライドシンバル使いやすい!」というものにであっても、あまりそれに頼り切らない、つまりフレーズでも重要なアクセントの部分にライドシンバルを使ったりはしない、とかライドシンバルを使わずになるべくハイハットでリズムを刻むとか、するのが得策でしょうか。(ちなみにハイハットの方が分厚くてもコントロールしやすいと思います)
ハイハットスタンドの脚がぶつかる!
これはツインペダルを使う人のみに生じる問題です。
私が思うにライブハウスの床のコンディションがリハーサルスタジオのと違うのが原因なのではないかと思いますが、ハイハットスタンドの脚と、ツインペダルの左足の回転する部分がぶつかることがよくあります。
さすがに、これがぶつかってもハイハットのスタンドが倒れることはないと思いますが、ツインペダルの左足がひっかかって左足が踏めないということは十分考えられるので、注意すべき点でしょう。
ハイハットのネジが外れないように
ハイハットはその構造上、上下からネジで固定するようになっていますが、先ほども書いたように分厚いハイハットだと演奏中にその重みでネジがはずれてしまいハイハットペダルでコントロールできなくなってしまいます。(これが本番中に起こると結構テンションが下がります)。
かといって、上下ともにがちがちに固定すると、ハイハットの「揺れ」というか「遊び」がなくなりまったく音楽的でなくなってしまいます。
というわけで、解決策としては「上のネジは緩めにしておいて下のネジはがっちりとしめる」ということでしょうか。
最後に
というわけで、本番の時に見落としがちなことをいくつか書いてみました。
あと最後に強調したいのは本番が始まってしまったら……細かいことは気にせず突き進むことですね。
お客さん側からしたら、ドラムセッティングの細かい事情より、楽しそうにドラムを叩いている姿の方が印象には残りますからね。
ライタープロフィール
ドラマー
Hazime
ドラム歴20年。
プログレッシヴ・ロックバンドのドラマーやってます。
「セレクトーン」という音楽教室にてドラム講師もやっております。
物理学や心理学をからめてドラムの楽しさを広めていくことをモットーとしています。
ウェブサイト:http://www.drum-lesson.net