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【ドラマーのための】「叩いてみた」を格安で作る2つの方法。後編
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【ドラマーのための】「叩いてみた」を格安で作る2つの方法。後編

いらっしゃいませ。

今回も引き続きあなたが叩いてみた(演奏してみた)をできるだけ格安で録るための方法をお伝えできればと思います。

前回はマイクを立てて録るスタンダードな方法をご紹介しましたが、

前回→「あなたが「叩いてみた」を格安で作る2つの方法 前編」

今回はさらにシンプルかつ手軽でコストがかからない方法をご紹介したいと思います。

最低限の音質で非常に安く作る方法

昔では考えられなかったことですが、現在われわれが日常的に使用しているスマートフォンはもはや「小さなPC」と呼べるほどにその機能を向上させ人々の日常に役立っています。

そしてその中でも特筆してカメラの性能などは日々向上し、下手なデジタルカメラよりも奇麗に撮れるということでiPhoneは有名になりました。

そしてスマートフォンの内臓マイクもまだまだミュージシャンを納得させられるレベルとはいきませんが音割れもしにくくなり、問題なく使えるレベルに近づきつつあると筆者は感じます(iPhone6以降のiPhoneは特にその傾向が顕著に感じられます)。

さらにスマートフォン専用の外部から付けるマイクなども発売され、それらはすでに現場で使えるレベルで非常に高音質です。

これらを組み合わせることで、スマートフォン1つで叩いてみた(演奏してみた)動画を作成してしまおうというのが今回ご紹介する方法になります。

用意するもの

基本はスマホで撮影するだけ!ただ少しコツが……

撮り方は非常に簡単です。

ただスマートフォンの録画機能であなたがドラムを叩いている姿を撮影するだけです。

ですがその時に少しコツがいります。

あなたのスマートフォンがカメラでありマイクでもありますので、ドラムから出てる音をなるべく奇麗に収録するためにはスマートフォンを置く距離や角度自体も気にしなくてはなりません

基本はなるべく正面から近過ぎずに撮るのが理想です。

もちろん左側、右側、上側から撮ることも可能なのですが、スマートフォンで音を収録する場合、シンバルの音が非常に強く聞こえがちになります

そしてバスドラムやタムなどの音はシンバルと比べて少し弱く収録されやすいということを念頭に置いて撮影をする必要があります。

ですのでバスドラムの音を強く収録し、タム類の音をバランス良く収録するためにもなるべく正面寄りで、かつ可能な限り低め(とはいっても目線と平行気味で大丈夫です)にスマートフォンを設置することを中心に、少しずつ自分の好きな角度に変えていって良いと思います。

スマートフォンを置く距離に関しても、あまりに近くで撮ってしまうと音割れをしてしまう可能性がありますのでドラムセット全体がすっぽりと収まるくらいに距離をとってスマートフォンを置くぐらいで良いと思います

またスマートフォンを置くスタンドもさまざまな種類が存在しますので、そちらを有効活用して思い通りの角度で撮影できるようにしたいところです。

どうしても自分のスマホでは納得できる音質にならない!そんな時は……

突然ですが筆者はiPhone6 Pulsを使用しています。

このスマートフォンに関しては画質、音質ともに最低限には使えるクオリティであり特に問題ないと感じていますが他のスマートフォンの場合は残念ながら筆者は全てを把握しきれていませんので、あなたが実際に動画を撮影してみて判断していただくしかありません

もしあなたのスマートフォンがあなたの納得のいく音質で録れなかった場合にも対策として高音質で録るための方法があります。

それが「スマートフォン専用マイク」です。

このスマートフォン専用マイクにはいくつか種類があり、

  1. スマートフォン本体に直接付けるタイプのマイク
  2. スマホ用のオーディオインターフェースに別途普通のマイクをつないで録るタイプ

この2種類があります。

1.のスマートフォンに直接付けるタイプのマイクは非常に簡単で、スマートフォンに接続することで認識されそのまま録画を押せば高音質で録画が可能になります。

少しコストが掛かりますが、8000円弱で非常に高音質に録音できるのでオススメです。

2.のオーディオインターフェースタイプは、スマートフォンにマイクを経由する装置をつなぎ、そこから普通のマイクをつなぎ録音することが可能です。

こちらは別途マイクを用意する必要がありますが、用途によりマイクの種類を変えられたり複数のマイクを同時につなぐことができたりとやれることがかなり増えます。

例えばですが下のほうでも紹介する「ROLAND ( ローランド ) / GO:MIXER」は、
実質5in2outの設計ですので、極端な話ドラム用に5つマイクをセッティングし録音することも可能ということになります。

少し手間はかかりますが非常に有効な方法です。

無料のスマホアプリで動画編集

あなたがこだわりにこだわって撮った動画はそのまま動画編集アプリで音源とタイミングや音量バランスを合わせ、書き出すことですぐに「叩いてみた(演奏してみた)動画」としてYouTubeやSNSに投稿することができます

iPhoneであれば「iMovie」という無料のアプリを使い、さまざまなエフェクトやタイトルをつけて編集することも可能です。

Androidでも「VivaVideo(無料版)」を使えば、5分以内であれば同じ様に凝った編集をして書き出すことが可能ですし、5分以上の動画を投稿したい場合には有料版(¥450)を購入することで無制限に使用することができます

これらのスマホアプリでも高品質な動画を作ることが可能ですので、レコーディングの全ての行程をスマートフォン1つで済ましてしまうというのも非常にコンパクトでリーズナブルで素晴らしいことだと筆者は考えます。

まとめ

  1. 基本はスマートフォンだけで撮影が可能だが角度や撮り方にコツがいる。
  2. 音質的にどうしても気になる場合はスマートフォン用マイクを別途購入することで飛躍的に音質が上がる。
  3. あとは無料の動画編集アプリで音と合わせてでき上がり!

おわりに

いかがでしたでしょうか。

筆者もガッツリドラムレコーディングをしたい時は前編のような方法で、SNSに軽く上げる場合には今回ご紹介したようなスマートフォンで撮る方法で、と用途を分けて利用しています。

スマートフォンで演奏を撮る場合はとにかく手軽に撮れるというのが最大の利点だと感じます。

撮りたい!と思った時にある程度高品質に撮れるということが可能になったことで今はSNSでも自らの気軽に演奏をアップする人が増えました。

そのような時に少しでも「あ、こういうやり方もあるのか」と思っていただけるような豆知識的なお話に今回はなってしまったと思いますが、少しでもあなたのドラマーライフが充実したものになれれば幸いです。

前回はこちら→「あなたが「叩いてみた」を格安で作る2つの方法 前編」

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ライタープロフィール

湯山祥太郎

ドラマー

湯山祥太郎

東京都出身。

アニメ「ソードアートオンライン2(SAO2)」の作曲者がリーダーを務めるバンドの「ヌクヌク企画」にドラマーとして所属しています。

他にもサポートミュージシャンとして活動し、ボーカリスト、ギタリスト、ベーシスト、ドラマー、作曲家としても活動し、ミックス業務も行います。

あと和太鼓を現在もやっていて、トータルで20年以上やっています。

最近は自身のプロジェクト「S.E.L.F(Say Encore, Lady Father)」にて現在はELLEGARDEN、MONOEYESの全楽曲、全パートをカバーした動画を中心に投稿しています。

https://www.YouTube.com/playlist?list=PLtYPtF5xwAVSTXcKYi24m1iPXQ9er7FFu

さらに初心者バンドマンとミュージシャンのためのメディア「あどかへ」を運営しています。

http://www.xn--l8js3gtc.jp

「あどかへ」の名前の由来は、RPG初心者のための情報収集場「冒険者の酒場」の「冒険者(アドベンチャー)」と藤井組さんの伝説的web漫画「かへ」から。

(「かへ」とは作中において主人公のおじいちゃんが「カフェ」を訛って発音したもの)初心者バンドマンや現役ミュージシャンにとって良い情報収集の場になるようにとの思いを込めて名付けました。

Twitter:SHOTAROT3T

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